ゆべ白石の軌跡

出来事、価値観、制作物などの記録を行っていました。note移行に伴い更新停止【2020.1.8~2022.6.28】

世代論について

世代論。

特定の年代に誕生した人間にある程度共通して見られる特徴を抽出し、カテゴライズした世俗的、帰納的な推論のこと。ゆとり世代とか団塊世代とか、色々名前がついてます。

 

僕は世代論をほとんど気にしない人なのですが、一応「世間」はどのように定義しているのかというのが気になって調べた時期もありました。割と最近です。

 

一通り調べて思ったことをつらつら書いていきます。

血液型占いよりはよっぽどマシです。が、こういった曖昧なカテゴライズを過信している人が多いなという印象も同時に受けました。

 

以下、全てネットを覗いていて見たこと・思ったこと。

まず有名な「ゆとり世代」への否定的な意見と、その否定を顧みる肯定的な意見が同じくらい存在していました。ほとんどは一歩引いたような中立的な意見でした。とりあえず中和はされているようでした。

 

否定的な意見というのは挙げればキリがないんですが、例えば「ゆとりは使えない」というフレーズは多いように感じました。「ゆとり世代」の特徴といえば、その名前の由来となったゆとり教育を受けたことはもちろん、学力低下デジタルネイティブ、欲がない、消極的、リーマンショック直撃、などが挙げられます(なおリーマンショックに関しては、リーマンショック直前の世代も含んでいる場合があります)。

 

当時の上の世代にとっては「消極的で、あまり高望みをせず、会社への忠誠心を示さない」という気質が鼻についたのかもしれません。しかし「デジタルネイティブという強みをもち、堅実で安定性を求めるという先見性に優れながらも、リーマンショックと就職難に一時期苦しめられた世代」と言う見方も成立するのではないでしょうか。実際、肯定的な意見にはそれと似た旨を示すものが多く見受けられました。

 

これを言ってしまうとオシマイなのですが、結局は「価値観の違い」「視点の違い」に落ち着くんですよね。「ゆとり」からすれば「団塊世代はPCを扱う技術がついていないので使えない」という反論をしたくなるでしょうし。

そうなると「団塊世代は今はもう働く年齢ではない人もいる」という話になってくるので、この世代論って本当にただの「イメージ」でしかないのかなと思います。イメージだったり偏見だったり、ある人の前では全く通用しない戯言だったり神話だったり。「堅実」だと言われている世代の人間にも、パチンコとか競馬とか、そういうギャンブルが好きな人だっていますからね。

 

ごめんなさい。ゆとり世代の話になってました。

ともかく、「若者」というのは社会的に未熟だったり、無知(悪い意味ではなく)な人が多いので、その時代の社会的特性が反映されやすいというのは実際あると思います。ただ、あくまでもそれは「そういう傾向です」という範囲に留めるべきなのであって。

 

彼らを貶しても褒めても、結局その若者を作り出したものは何なのかと突き詰めれば、その上の世代の人達なんですよね。なんでもかんでも「今の若者」がやることを否定するのではなく、ああそれが今の時代なんだな、と受け入れる。少なくとも僕はそうありたいのですが、それは早くても15年後くらいの話になるのかな。それでもあっという間ですね。

 

ちなみに僕は定義によっては「第二ゆとり世代」とか「さとり世代」とか「コロナ世代」と呼ばれる人間らしいです。このようにいろんな呼称が誕生してしまうあたり、人間はこういう話が大好きなんだなぁって思います。かくいう僕も本質的には同じです、多分。

 

最後にただ一つ擁護をするとするならば、この世代論というのは、実際の統計に基づいて見いだされた相関とある程度対応していて、「便宜上」がビザなしで通用するカジュアルな場では非常に使いやすいんですよね。まあ間違っていはいないけど、みたいな。ただやっぱり使い方を間違えると頭が悪いのかなと思われたり、悪い印象を与えかねないので、気の合う人がたまたまその手の話が好きだった場合に限って話のネタにしようかと思います。